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60 :774RR:2006/05/19(金) 21:03:08 ID:uKARaibK
1:『大丈夫ですか?』
珍:『うっせーんだよバカ、仮面ライダーみたいな単車乗りやがって!どっか行けよカス!』
1:『・・・。』
珍:『な、何黙ってんだよ!本当にあたしは助けてもらいたくなんかねーんだからな!こんなのすぐ
    起こせるんだから!こんなのっ、こんなの!!』 

そう言うと、うぅ〜ん、とまた頬っぺたを赤くしながら起こそうとしている。すると、破れた特攻服から白い太ももがあらわに
なっているのに目がとまる。色白できめの細かいキレイな太ももだ。普段から露出の少ない格好をしている為か。
ふと、はぁっと大きな息をつき眉を顰めたその顔には意外にも色っぽさが浮かぶ。

1:『や(以下省略されました。先を読みたい人はわっふるわっふると書き込んでください)

68 :774RR:2006/05/19(金) 21:20:22 ID:uKARaibK
1:『やっぱり・・・、手伝うよ。』
珍:『しつけぇなぁ!起こせるよ!』
1:『ここ交通量多いし、危ないからさ。ほらっ、ねっ?かしてみな。』
珍:『い、いぃってば!!!ちょっ、ちょっと何を・・・!』

彼女が全て言い終わらないうちに、彼女を押しのけた1はCBR400Fの鬼ハンに手をかけスッと起こして見せた。
1が路肩に寄せサイドスタンドをかけ振り返ると、うつむき加減でばつが悪そうにちょこちょこと歩いてついてきていた。

珍:『あ(以下省略されました。先を読みたい人はわっふるわっふると書き込んでください)

78 :774RR:2006/05/19(金) 21:42:32 ID:uKARaibK
珍:『あ、あのっ、そ、その・・・。』

いつの間にやら反ヘルをぬぎ、きょとんと1の目の前に立った彼女は、視線のやり場に
困っているようで相変わらず俯いたままあっちをきょろきょろこっちをきょろきょろしている。
“きっとこの子は他人に礼なんか言ったことがないんだな”、1はそう思った。

夜の幹線道路を走る車のヘッドライトにほのかに照らされたセミロングの黒髪からは、
女の子らしい柔らかな香りがしている。
なるほど、さっきは暗くてよく見えなかったが顔も丸顔・目がパッチリと結構可愛いじゃないか。
そんな事を考えていると

珍:『よ、余計な事するな!この仮面ライダーみたいなバイクのって行動までカッコつけやがって!
    あ、あたしが礼なんていうと思ったら大間違いだ!』
1:『別に礼を言って欲しいなんて思ってないよ^^それより、怪我してるよ。』
珍:『えっ?!・・・うわ!!』

気が付いてなかった様子だった。脚からの出血を見ると、彼女は力なくペタンと座り込んで
しまった。

1:『(以下省略されました。先を読みたい人はわっふるわっふると書き込んでください)

87 :774RR:2006/05/19(金) 22:05:19 ID:uKARaibK
1:『おいおい、大丈夫?!』
珍:『大丈夫・・・。大丈夫・・・。う、うぅ・・・ひっく、ひっくぅ』

さっきの威勢はどこへやら。
傷と見ると大した事はない擦り傷なのだが、ついに泣き出してしまった。
おいおい、こんな道の端で男一人・女の子がペタンと座って泣いてるって
何かあったのかと思われるだろ。・・・とりあえず手当てか。

1:『あっ、ちょっと待ってて!』

ちょうど奥飛騨ツーリングの帰りで応急手当セットを持っていた1は
自分のVTR1000SP-2のタンクバックから一式を取り出し彼女の元へ戻った。
彼女のすぐ右横に座り、ボックスからマキロンを取り出す。

1:『ちょっとしみるよ。』
珍:『ぅん・・・。』

ずばり可愛い。
何か同じ子かと思うくらいしおらしくなっている。ウルウルと涙を浮かべて1
を見あげる彼女の顔に1は心底萌えた。

(以下省略されました。先を読みたい人はわっふるわっふると書き込んでください)

97 :774RR:2006/05/19(金) 22:25:25 ID:uKARaibK
手当てをしている間、またその後も、意外にも素直に自分のことを話をしてくれた。
自分の名前は奈津美だとか、17歳で県立高校に通ってる事、こんな自分だから
友達とそりが合わなくてバイクに乗り始めた事、CBR400Fは実は亡くなった兄の形見、
など色々だった。やはり友達と上手くいかなくてとんがった事しているだけで、根は素直な子らしい。
時たまコチラの質問に『ぅん。』と小さい声でうなずくのは1を大いに萌えさせた。

話を終える頃にはすっかり泣き止んでいた。

1:『ほら、出来た^^』
珍:『・・・ありがとぅ。』
1:『じゃあ、オレ行くから。気をつけてね。』
珍:『あ、あの・・・あの、もうちょっと話したい・・・。』

奈津美は不思議な顔で1を見ていた。何かを求めるような瞳。
その瞳に吸い込まれそうになった1はおもわず立ち去るわけにはいかなかった。

1:『・・・えっ?うーん、別にいいけど。』
珍:『ホントに?やった!!』

(以下省略されました。先を読みたい人はわっふるわっふると書き込んでください)


106 :774RR:2006/05/19(金) 23:00:00 ID:uKARaibK
引き止められた1は奈津美といっしょに縁石に腰掛けた。というか何でココ?
引き止められたが、奈津美は一向に話をしようとしなかった。というか引き止めたの
はいいが何から離していいのかわからくなってしまった、という風である。
心持か顔が赤らんでいる。しばらく横目で見ていると、これまた横目でこっち
を見た奈津美と目が合う。目を離し俯くモジモジする。

この繰り返しが2〜3回続いた。
・・・何かこっちまで恥ずかしくなる。

すると、漸く話し始めた。

奈:『あたしのおにぃちゃんも、VTR1000SP-2乗ってたんだ。』
1:『そうなんだ。』
奈:『ぅん。おにぃちゃんは草レーサーで国内ライセンスも持っててね
     鈴鹿8耐もワークスエントリーのエースライダーとして走ったことあるんだ。』
1:『凄いんだね、俺もレースやってるけどそこまではできないわw』
奈:『優しいおにぃちゃんだったんだ・・・とっても。いっつも笑ってて。
     あたしを良くこのCBR400Fの後ろに乗せてくれた。このバイクには沢山の
     思い出がつまってるんだ・・・。このバイク乗ってるときだけが、おにぃ
     ちゃんと一緒にいられる気がして、嫌な事も忘れられるんだ・・。』
1:『お兄さんは、どうして亡くなられたんだい?』

奈津美の表情が急に曇った。そして一気にまた涙がこぼれ落ちた。
1はあわてた。

(以下省略されました。先を読みたい人はわっふるわっふると書き込んでください)

114 :774RR:2006/05/19(金) 23:59:07 ID:qie2QtD3
1:『ご、ごめんね!ホントごめん・・・。変なこと聞いちゃって』
奈:『・・・・・いいのっ。うっ、うぅ、おにぃちゃんは、おにぃちゃんは・・・』
そういうと、また話し始めた。
奈津美の兄、幸平は2001年のある日本選手権のエントリーライダーだった。2001年の
ジーズン、ホンダ系ワークスからエントリーした幸平は筑波のタイムアタック中の
ハイサイドによりコースアウト、ヘアピンの壁に激突、内臓破裂による臓器不全で
そのまま帰らぬ人となったという。
無論、レースにはつき物の事故ではある。だが、自らも草レーサーであり
事故で親友をなくしている1にとって、人事には聞こえなかった。

1:『そうだったのか。それはさぞ辛かっただろうね。』
奈:『ぅん、・・・ひくっ。お母さんはだからバイクには乗って欲しくない
  って言うんだけど、コレに乗ってるときがおにぃちゃんとあえる唯一の時
  なの・・・。だけど今日、き、今日倒しちゃった・・・大事なおにぃちゃんの
  バイク・・・。』
そういうと、また激しく泣き出した。

1:『もう泣くなよ。お兄さんだって、泣いてる奈津美なんて見たくないはずだよ。
  それにバイクは倒れるもんさ。なっ?』
口下手な1なだけに、はっきり言って下手すぎるフォローではあるが、それがかけられる最良の言葉だった。
そして、肩にそっと手をかけた。飛躍した行動だが、もうそうせざるをえないほど胸が痛かった。可愛かった。

(以下省略されました。先を読みたい人はわっふるわっふると書き込んでください)

121 :774RR:2006/05/20(土) 00:14:31 ID:8ZyUbOPL
奈:『ぅん・・・。』
1:『ほらっ、コレで涙拭いて。』

ポケットに突っ込んではあるが一度も使ったことのないハンカチを差し出す1。
実はこのハンカチ、昔の彼女に始めて貰った捨てられないでいるものの一つだった。
もう10年も前の工房の時のか・・俺も未練たらしい男だな、と心の中ですこし失笑。

すると、受け取った奈津美は言った。

奈:『・・・優しいんですね、○○○さん。』
1:『いやぁ、そんな事ないさ^^;』

こっ恥ずかしい。
奈津美は1が渡したハンカチで涙を拭くと、そのままハンカチを顔に押し当てて目を瞑った。
動かない。その奈津美をまじまじと見つめていたが、あまりにも長い沈黙に耐えられず1が
言った。

1:『どうしたの?』
奈:『・・・ほっとする優しさ、ハンカチの匂い・・・何もかも、そっくりです。』
1:『えっ???』


またしばらくの沈黙のあと、意を決したように奈津美は切り出した。



奈:『ねぇ○○○(1の名前)さん、・・・・おにぃちゃんって呼んでも・・いいですか?』
予期せぬ展開に、1は面食らった。
(以下省略されました。先を読みたい人はわっふるわっふると書き込んでください)

135 :774RR:2006/05/20(土) 00:43:53 ID:8ZyUbOPL
1は戸惑った。いやぁ、知り合って1時間ほどしかたたない子とこんな展開・・・。
というか、おにぃちゃんと呼ばれてもなぁ・・・。一応本当の5つ離れた妹いるし・・・。
本当の妹にもおにぃちゃんなんて呼ばれたことねーし・・・。
だが、最愛の肉親・兄を失ったこの子の心の傷は俺が想像できないくらい辛いもので、
きっとお兄さんの姿をまだ求めてるんだろう。今、この子の心の隙間がそんな行為で
埋められるのならそれでもいいかもしれない。
1は、純粋にこの子の為に何かしてあげれれないか、という考えるようになっていた。

奈:『だめですよね。ごめんなさい、いきなり可笑しな事いっちゃって。』

その目が本当に悲しそうだった。もはや悩んでいられなかった。

1:『・・・いいよっ。』
奈:『ほ、本当ですか!!』
1:『あぁ、奈津美^^』
奈:『おにぃちゃん!』
1:『お、おうww』

いいといったものの、赤の他人からおにぃちゃんはやっぱりこっ恥ずかしい。
感情がこもってる分、きっと初めてメイドカフェ行った時の衝撃より強烈だ。
気が付くと両手を握られていた。柔らかい手、この女の子の感触・・・たまらんww

時計を見ると、もう午後10時13分をさしていた。

1:『と、とりあえずさ今日はもう遅いから、家に帰ろう。』
奈:『ぅん。・・・またあえますよね?○○○さん、いや、おにぃちゃん!
  これ、私の番号です!電話下さい!待ってるから!』
1:『お、おう。』

これが俺たちの始まりだった。
(以下省略されました。明日に続きます。読みたい人はそれまでわっふるわっふると書いてください。)

268 :60 ◆y.kGnO1EM6 :2006/05/21(日) 14:00:39 ID:H24XkflB
1は深夜の国道16号をぼんやりと走っていた。
彼の自宅は東京都青梅市にあった。新青梅街道に入れば家までもうすぐである。

それにしても疲れた。
中央道を使ったキャノンボールツーもあと数えるほどで三十路という1には
流石にこたえるようになってきている。

いつの頃からか、ぼんやりする頭でさっきの出来事を考えていた。当然八王子I.Cを降りるのが
普通なのだが何故か降りた相模湖I.Cの20号に入ってすぐのところにあの子はいた。
偶然に偶然が重なった出会い?コレは運命なのだろうか・・・・。
いやいや、自分よりも10歳も下の子に運命を感じてどうする。ガキだぞ?電話番号を渡されたがかける
のはやめておこう・・。彼女自身、不意の感情の高ぶりからあんな行動に出てしまったのかもしれない。
しかも俺は出会って1時間もしなかった男、何か変だと思わないか?
・・・・もしかして、新手の恋愛詐欺であの子は俺を騙そうとしてる?
実はウラに大掛かりな組織がいて、組んでるんじゃないのか?ありえるかもな・・。

いや違う。
あの目は本物だったと信じたい。
彼女の瞳には、今までにない不思議な“チカラ”を感じた。そう、何者にも勝る
不思議な“チカラ”。深く深く、すいこまれそうな瞳の“チカラ”。それが何かは
わからない。ただ、今まで見てきた女とは明らかに違う何かが彼女にはあった。
そして、それに引かれる俺がいる・・・。一人の男として、あの瞬間彼女を守りたい
と思った俺がいるんだ。

1:『よっしゃぁ!!決めた!!!ぜってー電話してやる!!!』

ダイジロウメットの中での絶叫は、静寂の街に響いた。
(以下省略されちゃいました。先読みたい人はわっふるわっふると書き込んで下さい) 

273 :60 ◆y.kGnO1EM6 :2006/05/21(日) 14:59:55 ID:oQmynVq5
次の日、日曜午前10時。いよいよ電話を掛けようとする1がいた。

昨日レシートの裏に書いてもらった番号をダイヤルする。呼び出し音がなる。
緊張に胸が高鳴るのを感じる1。携帯電話を握る手にも力が入り、気が付かない
うちに指が白くなっていた。

カチャ

『もしもし。』

昨日聞いた少し鼻にかかった声、優しい声。奈津美だ。電話で聞くと顔が
見えないせいか、昨日より幼く聞こえる。

1:『もしもし?○○(苗字)・・・あぁ○○○(名前)ですけど、奈津美ちゃん?』
奈:『あはっw○○○さん?!おはようっ、電話待ってたんだよ!?うれしいですww』

緊張で声がこわばる1に対して、弾んだ声の奈津美。本当に嬉しそうだった。
今まで電話一本でこれだけ喜んでもらうことなんてなかった。1の緊張は春の日に
雪が解けるように一気に消えた。

奈:『昨日はありがとぅ。それと、最初に汚い言葉かけちゃってごめんなさぃ。つい何時ものクセというか・・。』
1:『いやぁ、いいんだよ気にしないで^^;ところで脚大丈夫だった?』
奈:『大丈夫だよ!おにぃちゃんのおかげでもうなんともない!お風呂はいったらちょっと沁みたけどwえへへ・・・^^』
1:『お、おうww良かった良かった』

今日初“おにぃちゃん”。変な感覚が一気に背中に来た。
やっぱり慣れない。

奈:『えっと、おにぃちゃんってどこに住んでるんですか?!あらためて会いたいです!あのっ、あの・・・今度ウチにきませんか?』
1:『はいっ!?』
(以下省略されちゃいました。先読みたい人はわっふるわっふると書き込んで下さい) 

281 :60 ◆y.kGnO1EM6 :2006/05/21(日) 15:28:29 ID:Nan75klX
またしても唐突な展開。この子、顔に似合わずかなり大胆なのだろうか。
コチラの反応などお構いなしというかんじで、奈津美は続けた。

奈:『私、実は八王子明神町に住んでるんだ!おにぃちゃんのVTR、八王子ナンバーだったよね?きっと近いと思って!』
1:『・・・おいおい奈津美ちゃん、いくらなんでも知らない男にいきなり住んでる場所なんて教えるもんじゃないよ。』
奈:『知らない?何いってんの^^おにぃちゃんなんだから当たり前でしょぉ?えへへ・・・^^』
1:『あのなぁ・・・』
奈:『・・・ダメですかぁ?(´;ω;`)』

何か今にも泣きそうな声だ。そんな声出されたら“ダメです”なんていえないだろ、もうっ。
と1はまた萌えた。

1:『・・・とりあえず、これからはむやみに男に自分の住んでる場所なんて言っちゃダメだぞ?』
奈:『うん、わかった!』
1:『ホントか?』
奈:『ホントだよ〜ホントのホ・ン・ト!』
1:『じゃあ俺も教えるよ。青梅の新町、御岳神社の近くだ。』
奈:『マジ?!やっぱり近いんだ!!やったぁ!これで何時でもおにぃちゃんに会えるね!』
1:『おうwだけど平日はダメだぞ?仕事してるからなぁ。』
奈:『今から行くね!じゃあすぐ準備するから、また後で^^』
1:『えぇ!?ちょっ・・・』

カチャっ

切れた。
(以下省略されちゃいました。先読みたい人はわっふるわっふると書き込んで下さい) 

293 :60 ◆y.kGnO1EM6 :2006/05/21(日) 19:16:27 ID:Nan75klX
またもや予期せぬ急展開。
1は焦った。即座にかけなおしたが繋がらず。さらにテンパった。

そこまで焦るには理由がある。
最大の理由は、一人暮らしは一人暮らしなのだが、上京してきた5つ違いの22歳女子大生の妹と
ルームシェア(?)していることだった。この“実の妹”、美咲は、おそらく奈津美とは正反対な
性格と言えるであろう。口癖は『だりぃ』で、男兄弟の下で育っただけあり、性格はよく言えばボーイッシュ、悪く言えば粗暴。
容姿はソコソコではあったが、そいいう意味では女らしい部分はあまりなかった。当然彼氏もいない模様。
コイツに奈津美が俺のことを“おにぃちゃん”なんて呼ばれてるところ見られたらそれこそ地獄だ・・・。1は最悪の事態を想像していた。

身内の問題ももっともだが、こんな真昼間っからのどかな住宅街の中、こんな年下の女の子を“連れ込んだ”と思われでもしたら世間体的
にもっと大問題である。

でも、青梅といっただけで住所までは言っていないしどうやって俺の家を探すのだろうか?
おそらく近くまで来たらまた電話してくるつもりなんだろう。その時誤魔化して何としても
家だけは上がらせないようにしよう。

1はそう考えると、外出の準備を整えた。部屋を出るともう妹は隣の部屋にいないようだった。大学のサークル
にでもいったんだろう。一番の元凶の妹がいなくなったとはいえ、リスクのある自宅に奈津美を上がらせるわけにはいかないな・・・。

1:『とりあえず、御岳神社のあたりで待ってみるか。』
玄関の前でそうぼやくと、タバコに火をつけ家を出た。
(以下省略されちゃいました。先読みたい人はわっふるわっふると書き込んで下さい) 

297 :60 ◆y.kGnO1EM6 :2006/05/21(日) 19:42:42 ID:Nan75klX
自宅から御岳神社まではすぐ近くである。マンションのある新青梅街道から奥多摩方面に200Mほど直進し、
青梅新町の交差点を右に曲がる。あと100Mも歩けば、そこは御岳神社である。いまですら、圏央道建設により
敷地が削られてしまったが1が東京青梅に越してきたときはとても立派な神社であった。

もう5月も後半、日差しがきつくなりロンTでは汗ばむくらいだ。神社に着くと時計は11時をまわっていた。

すると、電話が。
さっそく奈津美からだった。

1:『もしもし、奈津美ちゃん?いまど・・・』
奈:『神社にいるよ!』
1:『えっ、御岳神社?』
奈:『うん!どーこでしょーか?w』

あたりを見回してみる。日曜という事もあり参拝客はチラホラいるものの、それらしき影は見当たらない。
いきなり目の前が真っ暗になった!驚いた1が、後ろを振り返ると・・・。

1:『っ!!』
1は目を疑った。そこには確かに奈津美がいた。が、あの特攻服・きつい化粧からはかけ離れていた。
カットソーの上着にカーゴパンツ、ぺたんこ底のミュールといういかにも現代風の女の子がたっていたのだった。
(以下省略されちゃいました。先読みたい人はわっふるわっふると書き込んで下さい) 

303 :60 ◆y.kGnO1EM6 :2006/05/21(日) 20:07:42 ID:Nan75klX
これまた可愛かった。きれいにカットされた黒髪に目がパッチリ、堀の深い顔立ちはの彼女は大人の色気すら感じた。
しかし、かわらないのはやはり声が幼い事か。

奈:『えへへw驚いた?』
1:『・・・あぁ、うん。何か昨日と全然違うから。と、ところで今日はどうやってココまで?』
奈:『何時もあんな格好じゃないよー、えっとね、もちろんCBR!』
1:『その格好で?!』

後ろの参道脇には昨日見た鬼ハン三段シートP管芯抜き仕様にラメ入り反ヘルが引っ掛けてあるCBR400Fがあった。
その横を通る参拝客がみな驚いている様子だ。
もう一度奈津美をまじまじと見つめ、いろんな意味で“この格好”で“アレ”にのってきた奈津美をある意味凄いと感心してしまった。
こっちの考えを知ってかしらずか、奈津美はあいかわらずニコニコしている。

奈:『おにぃちゃんの家、つれてってよ!』
1:『あ、それなんだけど・・・ほら、まずご飯食べいこうよ!ねっ?お昼近いしお腹すいてるだろ?』

焦って声が裏返っている。それに対して、奈津美

奈:『大丈夫!おにぃちゃんの家でいっしょに食べようと思ってお弁当もってきたんだからっ!』

予想以上に手ごわい。
(以下(ry

309 :60 ◆y.kGnO1EM6 :2006/05/21(日) 20:47:57 ID:Nan75klX
どうしたものか、と考えていると“ちょっと待ってて”と言い残しCBRまで戻っていった奈津美が
何かを取ってきた。どうやら弁当らしい。手作り弁当なんて久しぶりだなぁ、と目の前の問題を
すっかり忘れ、何だかんだウキウキしながら待っていると

奈:『ほらっ♪』
1:『んっ?』

トートの中を覗き込むと、燦然と輝く“ほっかほか亭”の文字。

1:『あぁ、ほっかほか亭なんだ・・・』
そりゃあそうだよな、手作りしてくる時間なかっただろう、でも“ほっかほか亭”って・・・。
なんか、いま物凄い笑顔のこの子の前で文句なんていえる雰囲気じゃねーし・・・。
何かを察したのか、奈津美

奈:『から揚げ弁当きらい・・・?すっごく美味しいんだよぉ〜。・・・嫌ぃ?』
1:『そんな事ないよ、あはははは!美味しいよね。うん!』
奈:『えへへw良かったぁ^^』
こう答えるしかなかった。

奈:『じゃあ冷めない内に家行こうよ!』
1:『あ、それなんだけどさ・・・えーっと、ほら!今日天気いいし外で食べようよ。ねっ、それがいいさ!』
奈:『え〜っ、おにぃちゃんの早く家みたいよー・・・。』
1:『あ、あの〜家は、いま改装中で・・・・』

刹那。

“何    し    て    ん    の     兄     貴 ?   ”

聞き覚えのある声。一番恐れていた事態。1はいっきに背筋が凍りつくのを覚えた。
(以下省略されました。明日以降に続きます。それまでわっふるわっふるお願いします。

329 :774RR:2006/05/21(日) 22:26:08 ID:58Unmr3n
聞き覚えのある声。一番恐れていた事態。1はいっきに背筋が凍りつくのを覚えた。
『幻聴…そう、コレは幻聴だ。神社に潜む物の怪の仕業に違いない』1はそう自分に言い聞かせ
1:「な、奈津美ちゃんここじゃ邪魔だから別の公園とかに行こうか…」と奈津美に話しかけた。
奈:「え〜、じゃあお兄ちゃん家に行こうよ〜」
1:「っと、とにかくその話は移動してから!ね?ね?」
1の必死さに疑問を持ちつつも奈津美は渋々承諾する。
そうと決まったらさっさとここから出なければ。物の怪に取り憑かれたらたまったもんじゃない
1は奈津美の手を取ると『声』に背を向けて駆け出す。
しかしその『声』は次の瞬間実体となって1に襲い掛かる
?:「兄貴!ちょっと聞いてる!?」
そういうと『それ』は1の肩をガシっと掴んだのである。
1:「ヒイッ!!」
1はあまりの恐怖に男らしくない悲鳴を上げ金縛りに遭ったように固まってしまう。
こうなってくるともう現実に向き合うしかない
ギギギと潤滑油の切れた機械のような音を出しそうな素振りで振り向くとそこに居たのは…

ジャーン!ジャーン!ジャーン!

1:「げぇっ、関羽!」
(以下省略されちゃいました。先読みたくない人はわっふるわっふると書き込んで下さい) 

341 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/22(月) 03:01:16 ID:d/MEMGc5
道路に面する鳥居の前にソイツはいた。
上下青のプーマジャージを腕まくりにし、漫画に出てくる家庭教師の様な赤めがね。
茶髪をちょんまげアップに結ったあからさまに気の強そうなこの女こそ、まさしく美咲だった。

ぱっと見ちょっと前のヤンキーだ。というか、昨日の奈津美より絶対怖い。
見ると手にはスーパーのビニール袋が握られていた、買い物に出かけていただけらしい。
不覚だった・・・そういえばいつも使っているコンバースのスニーカーが玄関に
おきっぱなしである事をすっかり忘れていたのだった。

奈:『・・・えっ?おにぃちゃん・・・ホントの妹さんいたの?』
美咲の前でおにぃちゃん発言。何もかも終わった。1はまさに真っ白になった。
それを聞いた美咲、案の定変な顔をしている。というか明らかにもう怒っている。

美:『ちょっ、ちょっとすいませんけど、おにぃちゃんって・・・・何?!』
奈:『えっと、コレは・・・』
怪訝そうな美咲。その後すぐさま1に向けられた刺す様な視線・・・。痛い、痛すぎるよ。
説明を続けようとする奈津美を無視し、早速兄である1に噛み付いてきた。

美:『おいおめぇーどういう事か説明しろつーの!!』
1:『コレはつまりだな、えっとその・・・何ていうかあwせdrftgyふじk』
美:『・・・はぁ、そういう事ですか。援交ってやつ?・・・兄貴さいっ低ぇ!!』
1:『そうじゃねーって!あのつまりだ、昨日ツーリング帰りに・・・・・・あの・・』
美:『言い訳なんか聞くかよ!!ばっかじゃネーの!!?』


違 う ん で す ! 悪 い の は 全 部 私 な ん で す ! !


一際大きな声が境内にこだました。奈津美だった。
(以下省略されました。寝る前に思いついたので書きましたが多分追記は明日以降になります
 それまで、わっふるわっふるおねがいします。)

347 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/22(月) 03:38:22 ID:d/MEMGc5
それからは大変だった。激情型の美咲の怒りは一度火が付くと中々収まらず、半ば1攻撃用の
武器と化した買い物袋からは色んな物が散乱した。そんな美咲を必死で止め、身振り手振りで
一生懸命説明する奈津美の姿をただきょとんと見ていることしかできなかった。

やがて事情を飲み込んだ美咲の怒りも収まり、“ごめん、アハハ・・・”と誤魔化し笑い半分に
1と奈津美に謝った。早合点する美咲のいつものパターンだがホントに悪いと思ってんだろうか・・・?と1は思った。

美:『何か怒ったらお腹すいちゃったな。奈津美ちゃんもお昼食べてくでしょ?私作るよ。』
奈:『あ、はいっ。』
1:『買ってきたモンみてみろよ・・・。』
美:『えっ?』
あたりに散乱する生鮮食品その他。

美:『アハハハハ・・・こりゃダメだね!!』
奈:『あっ!そうだ、一緒に“私の”お弁当食べましょう!美咲さん!』
美:『えっ?凄い!どれどれ!?』
またしてもニコニコでトートを広げる奈津美に促され、中を覗く美咲。見終わった美咲は
苦笑とも失望ともつかない顔を1に向けた。同じ事を考えたらしい。

奈:『とりのから揚げ・・・嫌いですか?』
美:『いやいやー!大好きだよ大好き!!美味しいよね〜、ほっかほか亭のから揚げ弁当!』
奈:『だけど、一つ足りませんよね・・・どうしよう。』
美:『あぁ兄貴に買いに行かせればいいよ!気にしないで、なっ?兄貴。』
1:『おい!・・・・・・・・・仕方ねぇなぁ。』

結局こうして、奈津美自宅侵入阻止作戦は思わぬ形で失敗に終わったのであった。

369 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/22(月) 14:37:49 ID:d/MEMGc5
正午12時になり、1は奈津美と美咲とともに新青梅街道沿いの自宅へ向かった。何かだいぶ疲れた。
まだ半日もたってないのに昨日のツーリングより疲れたかもしれん・・。
奈津美のCBR400Fを押して歩く1は何ともいえない精神的疲労感を感じていた。

1の自宅は、新青梅街道に面した分譲マンションの4階にあった。南側の間取りで、一人暮らしには
充分な“はずだった”4LDKのマンションだ。マンション横の駐車場には、1の愛車VTR1000SP-2と
奥多摩用の片目耐久アッパー仕様のロスマンズカラー、RVF400が置いてある。

驚くべきは、二輪格納スペースは屋根付きであるという点である。これはマンションの管理人である鈴木宣夫(48)
が、無類の二輪好きである為であり、“ライダー向けのマンション”を売りにするココならではの光景だった。
近所には1を慕う奥多摩の峠小僧が多く、走りに行く日曜以外の休日(主に土曜だが)は、この駐車場は様々な
車種のバイクが集まり1とともにメカいじりをするという、さながらショートサーキットのパドック状態になっていた。
こんな事も、二輪好きの住人と管理人である鈴木宣夫の理解があってこそ出来る事なのだが、1の温厚で気さくな
人柄も周囲の理解に一役かっていたのだった。

まもなく到着すると、そのまま1にはほっかほか亭に弁当を買いに行き、美咲と奈津美は先に家に戻る事となった。
エレベーターで4階まであがると、すぐ目の前のドアの表札に“上原”の文字が両面テープで貼ってある。
コレが1、美咲兄妹の部屋だった。

(以下(ry

401 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/22(月) 23:21:02 ID:d/MEMGc5
美咲はパンパンに膨れたポケットに手を突っ込み、ジャラジャラと鳴る塊を取り出した。
全部鍵なのだろうか?やたらに多い。使っている本人も探すのに苦労している様子だ。
ようやく鍵を探し出し・・・、

ガチャッ。

美:『汚いけど、どうぞっ。』
奈:『お邪魔しまーす。』
美:『洗面所ソコだから、奥で座って待っててね。』
奈:『ありがとうございます^^』

4LDKとはいえ、廊下こそ狭いものの白い壁紙を基調とし間取りも南側と絶好な条件の室内は、実際より明るく広く見えた。
廊下に面して左側に洗面所&風呂場、その横にトイレ次に右側に美咲の部屋、少しずれた向かい側(左側)に1の部屋、
一番奥にはダイニングとキッチン、リビングがある。
奈津美がリビングに入ると、テレビの上や棚の上にアクリルのクリアケース入りで飾ってあるフィギュアが彼女の興味をそそった。

奈:『・・・コレ、○○○さんが作ったんですか?凄〜い。』
美:『あぁ変な趣味でしょ?w部屋に入れたがらなかったのはそれもあるんじゃないのかな?w』
キッチンの冷蔵庫を開けようとする美咲が言った。

バイクの他の趣味はフィギュアでもあった。フィギュアに関しては、全て最初から自作するほどの熱の入れようで特にアニメやゲームに
関するものが多かった。ドレもコレも“原作に忠実”をモットーにしている1の作品は、ペイントも細部まで拘り抜き、本当によく出来ている。
察するに、ロボットモノが全般を占めるが、どうやら美少女モノのウエイトも高いようだ。

その中で奈津美は、小学生時代やったゲームで唯一知っているキャラクター、FF7のティファ・ロックハートの1/8スケールフィギュアを見つけた。
もちろん、“当然の成り行き”でフィギュアのスカートの中を覗き込んだが『造りの精密さ』に、思わず目をそらし真っ赤になった顔をおさえた。

(以下省略されました。先を読みたい人は今度こそ本当に明日以降になりますが、わっふるわっふるしながらお待ちくださいませ。)

410 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/23(火) 00:23:03 ID:u6ltCwlc
フィギュアの前で突っ立っている奈津美を見つけ美咲が声をかけた。

美:『ほら適当に座って。飲み物何がいい?コーラとウーロン茶あるけど。』
奈:『あ、わたし炭酸ダメなんでウーロン茶がいいです!』
再び得意のスマイルで答える奈津美。
リラックマの座布団を見つけたので、何となくそこに座る。

真ん中のテーブルの東側にちょこんと座った奈津美の前に、コーラとウーロン茶のはいったコップを持った
美咲がやって来た。ウーロン茶を奈津美に渡し、北側に座った美咲は、まずコーラを一口飲んで話し始めた。

美:『それにしても、ウチの兄貴が亡くなったお兄さんに似てるなんてねぇ。』
奈:『はい、雰囲気も何もかもそっくりなんです。まるで生き写しを見ているというか・・・とても懐かしい感じがしたんです。』
美:『そっか。まぁ、ウチの兄貴で役に立ってくれれば嬉しいよ。普段は本当バイクばっかり乗っててねぇ。他に取り得の
  ないようなヤツだけど、根は悪い人間じゃあないと思うからさ。あ、変な事されたら私に言いなよ?シバいてやるからw』
奈:『はい!分かりましたww』

ココまで話が終わると少しの沈黙が訪れた。とりあえずコーラを飲む美咲。ふと奈津美を見るといつの間にやらテーブルを見つめ
モジモジしていた。何か言い出そうとしているようだという事は、美咲にもわかった。

奈:『で、あの・・・その・・・えっとぉ・・・』
美:『ん?どうしたの?』

また少し黙る。その様子を横目で見る美咲。
しばらくして、美咲を真剣な眼差しで正視した奈津美は、再び口を開いた。

417 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/23(火) 00:45:01 ID:u6ltCwlc
奈:『あ、あの○○○さんの事、“おにぃちゃん”って呼んじゃダメですかっ?!』
目を強く瞑って、叫ぶように言った奈津美。思わず大きな声だったので美咲は驚いた。

美:『・・・あ、兄貴がいいって言うなら別に構わないし私もいいけど、ホントにあなたはそれでイイの?』
奈:『私、○○○さんをホントのおにぃちゃんの分身なんじゃないかって考えてるんです!だからっ・・だから
  ご迷惑なのは充分分かってます!だけど・・・だけど、そう思いたいんです!大好きなおにぃちゃんだって!
  怒られたらどうしようとって思ってたんです・・・・。許してもらえて、ホント嬉しいです・・・嬉しい・・・。』
言い終わりきる事なく、奈津美はポロポロと泣いていた。

美咲は、“この子は真剣だ”と思った。さっきまで正直ただのまま事だと思い、“よくこんな事に兄貴も付き合ってるな”と思っていた。
だけど、この子はウチの兄貴に本当に自分のお兄さんを重ねている。亡くなった人の影を未だに追い続けるほど、彼女の中できっと
お兄さんは本当に大きなウエイトを占めている人だったんだろうと、感じた。そして、今までの自分の考え・姿勢を恥じた。

美:『泣かないで。ほら涙拭いてさっ。』
慣れない口調でぶっきらぼうにそう言うと、箱から2〜3枚とり、ティッシュを渡す美咲。
奈:『はい・・・・。ごめんなさい。えへ^^』
何とか笑おうと頑張っていた。涙がまだたまっている目で精一杯美咲に笑ってみせた。

422 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/23(火) 01:02:10 ID:u6ltCwlc
この後、雑談から女の子同士の話題まで色々した。奈津美は1の事を色々と聞きたがった。食べ物は何がすきなのかとか、
誕生日はいつなのか、血液型、恋人はいるのか、家ではどんな人なのか、などなど基本的な事から些細なことまで多岐に渡った。
美咲も、話題を奈津美に聞けそうな事は色々聞いたただやはりお兄さんに関することや、学生生活などに関することはなるべく
避けるように心がけた。

奈:『美咲さんも、ホントにいい人だと思います。』
美:『そんなことないよ。普通だよ普通w』
奈:『そんなことないです!外見はヤンキーみたいでとっても怖いけど、絶対優しくて可愛い人です。私、そういうのよく分かるんです!』
美:『外見がヤンキーみたいでとっても怖そうで悪かったね^^;』
奈:『あ・・・、ごめんなさい;;』
美:『ちょ、ちょっとぉ!マジ凹みされたらコッチまで凹むじゃん。』
そういって、二人で笑った。

また少し奈津美が黙り始めた。またモジモジしている。何か言い出そうとするときに下を見てモジモジするのはこの子の癖らしい。
美咲はまた横目で見ながら、コーラを口に運んで飲もうとしたその瞬間・・・

奈:『あ、あの・・・・美咲さん!!“おねぇちゃん”って呼んでいいですか?!』
また目を強く瞑って、叫んだ奈津美。

美咲は勢いよくコーラを噴きだした。
(以下省略されました。眠いので今度こそ本当の本当に明日以降に続きます。それまでわっふるわっふる(ry

460 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/23(火) 15:07:18 ID:u6ltCwlc
美:『は、はぁっ!?!』動揺を隠し切れず、左手の甲で口をゴシゴシ拭う美咲。
奈:『あのっ、おにぃちゃんの妹さんで私より年上だから・・・おねぇちゃんですっ♪』と平然と奈津美スマイル。
美:『そりゃあそうだ・・って違う!そうじゃなくて、一応家族じゃないわけ
だし第一兄貴は事情があって呼ぶのであって私は関係ないんじゃない!?』
奈:『前からおねぇちゃんがいたらいいなって思ってたんです。私一人っ子なんで・・・。
美咲さんは理想のおねぇちゃんなんです!あの・・ご迷惑ですか?ご迷惑ですよね・・。』
美:『・・・・。』
奈:『・・・・。』

美咲は周りに飛び散ったコーラを拭きながら考えていた。それをじっと見つめる奈津美。
““正直ご迷惑だよ、ったく。・・・だけど、それって感覚的なものだけで、よく考えれば別にメリットもないが
まぁデメリットもない、か。というか、このパッチリした目、可愛らしい笑顔、165cmの自分より小柄だけど胸も大きいし
スタイルも良い・・こんな妹なら女の私でも欲しいかも。姉妹かぁ・・兄貴だけだったしなぁ・・一緒にお風呂とか入っちゃおう
かなぁ、んふふ・・。あぁダメダメ!いけないわっww““
などとよくわからない邪まな考えが美咲の頭の中に広がっていた。

美:『・・・いいよ。別に。』拭き終わった美咲が再びコーラを口に運びながらボソっと言った。
奈:『本当に!?おねぇちゃん!!』早速の“おねぇちゃん”。美咲はビクッとした。

末っ子の美咲にとって、おねぇちゃんと呼ばれるのは初めての経験。妙な快感だった。
その快感にニヤつきそうになりながらも、必死に平静を装った。

美:『ただし条件ね。あんまり外では言わない事。明らかに姉妹には見えないからにさぁ
私たち。わかった?』
奈:『うんww!おねぇちゃん!』
美:『お、おしっ。』

その瞬間、奈津美は美咲に抱きついた。柔らかい感覚が全身を突き抜ける。
擬似的ではあるが、これが姉妹なのだろう、と美咲は妙な納得した。
一方、奈津美の押し当てられた胸や肢体など、肌に伝わる“女の感触”を同時に感じていたのだった。

465 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/23(火) 15:36:00 ID:u6ltCwlc
ここで美咲は一つの疑問を持った。まて、今奈津美は“一人っ子”と言わなかったか?と。
抱き付いている奈津美にそのことに関して聞こうとした時、弁当を買いに行っていた1が帰ってきた。
奈津美は美咲から離れ玄関の向かった。

1:『ただいま。やっぱ日曜は道混んでるよなぁ、これだったらそこのコンビニ弁当買っても・・』
奈:『あぁお帰りなさい!ダメ、から揚げ弁当一緒に食べるんだよ!』
手をつないでリビングまできている。まるで兄弟というよりアツアツのカップルだ。
さらに疑念を強めた美咲は思い切って聞いてみることにした。

美:『あのさ奈津美ちゃん。聞きたい事があるんだけど、さっき一人っ・・・』
奈:『おにぃーちゃーん!!もう冷めちゃうし、早く食べよ!』
1:『お、おう。』
質問を遮られたような気がした。気のせいだろうか。

奈:『ホントおなかすいたね!さぁ食べよっ!』

時計を見るともう13時を回っていた。早速昼食をとる三人。
1と奈津美は相変わらず楽しそうに雑談を続けている。おかしい、さっき私の質問を
この子は故意に遮ったような気がする。疑い深い美咲はもう一度トライしてみることにした。
美:『ねぇ、さっき一人っ・・・』
奈:『コレ美味しい!!やっぱりから揚げ弁当美味しいね!おにぃちゃん。』
1:『まぁな^^;』

今明らかに遮られた。この子、何か隠しているようだ・・・と美咲の疑念は確信へと変わった。
お昼が終わったら後で兄貴の前でしっかり問いただしてみよう、と美咲は決心した。
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503 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/24(水) 00:00:11 ID:u6ltCwlc
13時30分。昼食が終わり、1と奈津美はテレビを見ている。勿論美咲も一緒だったが美咲はテレビなど
殆どみていなかった。さっきから口数の少ない美咲を1は変にしていた。いつもうるさい美咲が今日は
どうしたのだろうか、と1が考えていると美咲が口を開いた。

美:『奈津美ちゃん、さっきの事聞きたいんだけどさ。ちゃんと答えてね?』
奈:『・・・はい。』
1:『?』
何の話だか全くわからない1。

美:『さっきの一人っ子ってのはどういう意味なのかな。お兄さんがいたってもしかして嘘?』
1:『おい、冗談はよせよ、美咲。』

少しの沈黙。その後、奈津美が答えた。
奈:『・・・はい。』
1:『えっ、本当に?』
奈:『ごめんなさい!おにぃちゃんじゃないんです・・・幸平さんは!』
衝撃の一言だった。
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517 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/24(水) 00:51:12 ID:dS4z6umr
1:『ちょっと待てよ、じゃあ昨日の話は全部嘘だったのか!?』
奈:『嘘を付くつもりじゃ・・なかったんです。』
1:『じゃあどういうことなんだよ?!』
奈:『実は・・・。』

そういうと、奈津美は目を細め振り返るように静かに語り始めた。
八王子郊外の団地住まいで決して裕福ではない家庭、両親共働きである一人っ子の彼女は典型的“鍵っ子”であった。
両親は心配のあまり、我が子に外は危険がいっぱいだと教え込んだ。彼女の幼少期は軟禁状態に近く、内気な性格も災いし
満足に外で遊ぶことも出来なかった。そんな彼女を外に連れ出し面倒を見てくれたのが、真田幸平だった。
幸平は、彼女の父の弟の子供、つまり関係上従兄弟に当たる人間であるという。当時彼女の団地のすぐ近くに住んでいた。
優しく、いつも微笑み暖かく見守ってくれる存在、幸平。彼女にとって、彼は外界との交わりの全てだった。
そんな彼を“おにぃちゃん”と呼び、本当に兄のように慕うようになるには時間はかからなかった。

彼女が思春期を迎える頃にはただの『好き』から男女間の恋慕の情に変わっていた。当然近い親戚であり恋愛感情を抱くの
はいけない事だと思っていた。何度も諦めようとした。しかし、もう如何しても諦める事が出来ないでいた。
そんな折、去る2001年のシーズン、といって望んだ日本選手権筑波ラウンドで幸平は不慮の事故により命を落とすこととなる。
彼女に『必ず勝つから』微笑んで頭をなでてくれた幸平。『絶対絶対優勝ね!』そう送り出した。コレが奈津美と幸平の最後の
会話となった。この年のシーズンが無事に終わったら、告白しようとしていた。ただ自分の思いを知ってもらいたかった。
しかし、告白すべき幸平は二度と彼女の元に戻ってくることはなかった。大きな心の支えを失った彼女は“空っぽ”になった。
それからというもの、毎日毎日遺影にすがり泣き続けるしかなかった。
(以下(ry

529 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/24(水) 01:41:40 ID:dS4z6umr
12歳の少女にはその事実は重すぎた。涙がかれはてると、塞ぎ込む日々が続いた。中学校時代の奈津美は抜け殻以外の
何者でもなかった。両親は、そんな彼女を心配しつつも食べていく為に働かざるをえなかった。かまってやる事が出来なかった。
コレが彼女をもっと深い孤独の闇に突き落とした。成績は優秀だった彼女は、地元の公立進学校、都立南○摩高校に進学する。
しかし、今度は口をあまり利こうとせず友達と付き合おうとしない彼女に“いじめ”が始まった。

とうとう学校にも居場所がなくなってしまった。入学して半年後には学校には行かず、自宅の部屋に引き篭もるようになった。
そんな時、叔父(父の弟、つまり幸平の父)の家にあるバイク(この時まだCBR400Fだと知らない)を思い出したのだった。
小さい頃良く後ろに乗せてもらったあのバイク。思い出の詰まったバイク・・・。

毎日幸平との思い出を思い出す為にそれを見に、叔父の家に行くようになった。
(以下(ry

>>527
文章力ない上に編集下手なんでお願いしますw

530 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/24(水) 01:42:16 ID:dS4z6umr
その様子をたまたま見かけた彼女の小学生時代の友人で地元のヤンキーである少年に“ウチのチームに入らないか”と誘われたのだった。その時
このバイクがCBR400Fという名前なのをしった。そのまま無免で乗ってもよかったのだが、根がまじめな彼女らしく、八王子ライダーススクールに通い
免許を取得、CBR400Fで夜な夜な走り回るようになった。ノーマルに近いCBR400Fであったのだが、仲間の影響で今の仕様、自らも特攻服という格好
になったのだという。でも長い間友達の居なかった奈津美にとって、初めて出来た“仲間”との時間は楽しくて仕方なく、毎晩明け方まで走り回った。
ただ、CBR400Fは身長159cmの彼女にとって決して足つきのいいバイクではなかったのだった。

そしてあの夜。2006年5月19日20時50分頃。
東京を出て神奈川の国道20号を走っていた。ただ違うのは、このときは一人であった事だった。またボーっとおにぃちゃんの事を考えながら走っていた。
すると、目の前の信号が黄色に変わるのが見えた。“まじめな珍走”である奈津美は、いつもの通り止まろうとしたのだった。その時、突然目の前に野良猫が
飛び出した。驚いた奈津美は、停止寸前で思わずFブレーキを握りこみ道路に半ば立ちゴケの状態で倒れこんだったのだった。

この時、たまたま同じ信号の信号待ちに止まったツーリング帰りの1に助けられることになったのだ。
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597 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/24(水) 18:18:03 ID:dS4z6umr
交差点の真ん中でパニックに陥っている時、目の前に止まったワークスカラーのVTR1000SP-2。
それは生前、幸平の最後のメインバイクで車種。事故直後、幸平の両親が自宅においてあっても保守管理が
出来ないという理由、そして、そのバイクで息子の命が奪われたという悲しみを忘れる為に幸平のレース仲間
に譲ってしまっていたのだった。

既にVTR1000SP-2は市販されてから年数も経ち、ちょくちょく見かける事もある。
この時点ではそれだけであり、そのライダーである1に特別なものは何も感じなかった。

1:『大丈夫ですか?』
ヘルメットを脱ぎ、その一言を聞いた時に全てが変わった。1にしてみたら何気ない言葉だったのかもしれない。
が、彼女にとって、その優しい声と目に、とても懐かしく心地よい気がした。最後に頭を撫でられた時と全く同じだった。
ずっと昔に分かれた“兄”・・・1の中に確かに幸平を面影を見た。

奈津美は慌てた。いや、突然の事にどうしていいのかわからなくなったのだ。
それは、バイクを倒したが為の焦燥とは違うものだった。そして、つい出た言葉が
『うっせーんだよバカ、仮面ライダーみたいな単車乗りやがって!どっか行けよカス!』
という意思とは反する暴言であったのだった。
(以下(ry


追伸:コッチも続けたらまずいですか^^;?

603 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/24(水) 19:02:03 ID:dS4z6umr
美:『・・・で、ウチの兄貴が好きだった親戚の幸平さんに似てたってわけなんだね?
  じゃあなんでさぁ最初からそういわなかったの?』
ここまでの話を聞いた美咲が言った。
奈:『その・・・ずっと“おにぃちゃん”って呼んでたし、自分の中では親戚のお兄さんを呼んでるとかそういう感覚じゃなくて
  、あの、本当の肉親のお兄さんだと思ってたんです・・。ホントすみません、それで引っ込みつかなくなっちゃって・・・。』

1:『事情はわかった。俺も全部嘘だろなんていって悪かったよ。』
ずっと黙っていた1が頭をかきながら言った。
奈:『ごめんなさい・・・。』
1:『もう謝るなって。お前は別に嘘つきじゃないじゃないか。まぁちょっと説明不足というか
  その〜・・ナンだけどな^^;ほらっ、もう大丈夫だから元気出せよ。』
そう言うと、奈津美の肩を左手でポンとたたいた。
奈:『・・・ありがとう、上原さん。』
奈津美は1に微笑んでみせた。

1:『おいおい、今更上原さんだなんて他人行儀だな^^;』
奈:『・・・えへwおにぃちゃん♪』
1:『うーん、まぁいいんだけどな。正直コイツ(美咲を指差して言ってる)にも“おにぃちゃん”なんて
  呼ばれたことねーし出来れば悠太(1の名前)とかの方が恥ずかしくなくて助かるんだけど。』
奈:『じゃあ〜・・・、ユウ君♪』
1:『・・・まぁ、それでいいや。』

ちなみに、“おねぇちゃん”にこの上ない快を感じてしまった美咲は、呼び方の訂正を求めなかったのだった。
(以下(ry

>>601
出来てますが・・・相当長くなりそうです。短くしたほうがいいですか?

608 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/24(水) 19:59:13 ID:dS4z6umr
時間は19時20分過ぎ。すっかり夜になっていた。
美咲は何となく“お風呂に入っていくか”と切り出してみた。今日は熱く暑く昼間の一件で汗をかいて
いた奈津美は美咲の予想に反し意外にもすんなり“はい”と答えた。しかも“おねぇちゃん”の
美咲と入りたいという。意外に早く、しかもあっさり当初の願望が叶ってしまった。
本当に純粋というか単純というか無防備というか、不思議な子だ。きっと珍走に入った
ときもこんなノリだったのかもしれない、と脱衣所でジャージを脱ぎながら美咲は思った。

横では奈津美がバスタオルを巻いて待っている。ちょっと恥ずかしそうだ。
なんて色白できめ細かい肌なんだろう。まさに乙女の柔肌という言葉がぴったりだ。
しかも胸元を押さえているが、くびれるトコはくびれ出るトコは出るというメリハリの利いた体の
ラインがはっきりとわかる。胸元を手で押さえているせいか否応なく寄せられた胸には谷間が
はっきりくっきり出来ていた。羨ましい・・・それがBカップの女の本音でもあった。
(以下(ry

622 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/24(水) 22:00:22 ID:dS4z6umr
風呂は、畳2畳半〜3畳ほどある。シャワーと、一人が寝そべっては入れるくらいのちょっと広め
のバスタブが付いている。結局、何だかんだ恥ずかしがる奈津美に最初に風呂場に入れさせた。
少し経ってから美咲も続く。美咲が風呂場に入ると、頭にタオルを巻いた奈津美が首まで浸かっていた。
凄い・・・やっぱりデカイ。まるで湯船に浮かぶマスクメロン。いや色も白くて柔らかそうだし、巨大雪見大福か?
どのくらいあるんだろう。とっても旨そうだ・・・。

美咲がしばらく見とれていると、気がついた奈津美が慌てて手で隠した。

美:『ねえ、また一つ聞きたいんだけど、いい?』
美容にいいと聞いて買ってきた糸瓜のスポンジで体を洗いながら美咲言う。
奈:『うん。』
美:『さっきの話をきくとさぁ、・・・ウチの兄貴を好きになったってこと?』
体を洗う手を止めてちょっとニヤついて奈津美を見た。
奈:『・・・ユウ君は素敵なヒトだと思います。』微笑みながら言った。
美:『へぇ、アイツが素敵ねえ・・・wあたしにゃあわからないわw』
奈:『お兄さんをアイツなんて呼んじゃダメですよっ><』
美:『いいのいいのwそういう兄弟だからあたし達wてかさ、あのバカたぶん気がついてないよソレ。』
奈:『それでいいんです。今はただ親しくしてもらえれば、・・・それでいいんです。ユウ君は大人の男性
  、私子供だし・・。まだ出合ってから2日しかたってないですから・・・。』

“2日にしては行動が大胆すぎるし、体は充分すぎるほど大人だけどなっ・・・”美咲はちょっと皮肉を考えた。

美:『そっか。まぁウチの兄貴なんかより、奈津美ならすぐにカッコイイ彼氏できるよ。』
奈:『そ、そんなことないですっ!><;』
そういうと、ドボンと口までもぐった。
(以下(ry

754 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/26(金) 18:55:09 ID:TogtKvsn
その後、時間も時間だったため美咲が夕食を作る事となった。
最初は“そこまでしてもらっては悪い”と遠慮した奈津美だったが、結局食べていく事になった。
しかし通り先ほどの一件で夕食で使う食材がなかった事に気が付いた美咲。
が、常時大量ストックしてある冷凍食品思わぬ形で役に立った。それは料理がけっして得意とはいえない美咲が
料理に失敗した時の為に悠太が用意してあるいわば非常食だった。悠太は“またかよ”とうんざりしていた様子
だったが、奈津美は“おいしい”といって喜んだ。
ご飯そのものがではなく、彼女にとって複数人でご飯を食べる事など滅多になかったからに違いなかった。

夕食を食べ終わると21時を少し過ぎていた。

帰り支度をすませ、玄関の前で靴を履き終える。
奈:『いきなりお邪魔しに来たのに色々としてもらってとっても嬉しかったです!それと、ご馳走様でした!』
と、悠太と美咲に向き直った奈津美がぺこりと頭を下げた。

美:『いえいえ、こっちも楽しかったよ。またイツでも来な^^待ってるから。』
悠:『おう。またおいで。もう遅いから帰り気をつけろよ〜。』
奈:『ありがとっ、おねぇちゃん、ユウ君!じゃあ、お邪魔しましたっ!』
もう一度ぺこりと頭を下げ、玄関のドアのほうに向いて帰ろうとした。

ドアノブに手がかかった瞬間、何かを思い出したようにまたくるっと向き直った。
奈:『・・・あっ、そうだっ。』
悠:『ん?どうした?』
奈:『ユウ君、今度ユウ君が走ってるって言ってた奥多摩につれてって!あそこおにぃちゃんも昔よく
  走ってた場所らしいんだけど、私一度も連れて行ってもらった事ないんだ。・・だから、お願い!』
悠:『あぁ、いいよ。』
奈:『やったぁ!楽しみにしてるねっ^^』
奈津美はニッコリと笑った。
悠:『おう^^』
1も自然と微笑んでいた。

755 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/26(金) 18:55:53 ID:TogtKvsn
×しかし通り先ほどの
○しかし先ほど

758 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/26(金) 19:03:27 ID:TogtKvsn
×冷凍食品思わぬ
○冷凍食品が思わぬ

×1も自然
○悠太も自然

すいません、これでスレ消費するのも馬鹿馬鹿しいので
今度からもうちょっとちゃんと見直ししてから出しますorz

936 :60 ◆AnWqZv3C3k :2006/05/31(水) 22:26:13 ID:u15r2pzj
奈津美が帰り、またマンションには悠太と美咲二人だけになった。悠太も風呂を済ませ頭を
拭きながら風呂場から出てくると、缶ビールを2つ持った美咲が肩をすくめてみせた。

二人はリビングのテーブルについた。部屋中にビールのプルタブを開ける快音が響く。
悠:『まさかこんなコトになるとはなぁ。』
よく冷えたアサヒ黒生に口をつけたまま悠太がつぶやいた。

美:『いいじゃんw可愛いし、性格もいい子だから兄貴には勿体無いくらいだよwったくw』
悠:『ばーろ、アイツはまだ高校生だし事情がある。そんな目でみてねーよ。』
美:『そう?その割には、結構嬉しそうだったけど?気のせいかなぁ、ねっ?ゆ〜くん!』
ニコリと笑い、小首をかしげた美咲は奈津美のマネをしてみせた。
悠:『うるせぇ。』
美:『あははは!!!(((^□^)))』

笑う美咲を尻目に、悠太の表情は真剣だった。そして、ついに声を荒げたのだった。
悠:『あのなぁ、俺はあいつの為に何かしてやりたいと思っただけ。最初っからそんな
  つもりはねーんだよ!!彼女がかわいそうだと思わないのか?いい加減にしろよ!!』
美:『ごめん、そんなつもりじゃ・・・。ごめんなさい。』

少し沈黙。

美:『でもちょっと嫉妬しちゃうかな、兄貴のあんな顔見たことないし・・・。』
悠:『はぁ?』
美:『なんでもないよ!なんでもない!!あははっは^^;;;』
悠:『・・・・。』
その時の美咲の表情は悠太が今までに見たことがないものだった。


次スレへ続く


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